なんで念願のなのか?っていうと、俺はそもそもいわゆる普通に日帰り~1泊あたりでよく使うサイズの山ザックを今まで持っていなかったのだ。ザック一覧を書き出すと長くなるからそれは別にするとして、俺が普段よく使うサイズのザックは、30リッターのドイタートランスアルパインと、45リッターのテルス45の2つ。そう、サイズ違いでまたテルスかよと。
世代的には2つか3つ前のモデルになるが、ノースフェイスの定番モデルだから見た目は大して変わらない。何気に地味に毎年とかこまめにモデルチェンジされてるのだ、これ。自分でも買おうとして気付いた。
つーか、そもそもこの45Lのザックだって、ドイターがあくまでも自転車用のリュックであって山ではあまり使い勝手良くなかったていうのと、毎日自転車通勤で使いまくっててやれてきたから買い足したっていう事情のはずだったんだけど、いかんせん日帰りにはデカすぎた。軽いテン泊くらいいけてしまう。
じゃあなんで45Lのザックにしたかっていうと、まだ小学生だった息子と山に行きたいな、荷物は俺が持てばいいと思ったからなんだけど、時間の流れは早すぎて、子どもの成長も早かった。そんな用途が妄想でしかなくなる程度に一瞬だった。
で、当時なんでこれにしたかというとモデルチェンジで半額以下で買えたから(サイズMを買ったら合わなくて、結局返品して後日吉祥寺の山幸さんでサイズLを書い直した)。
テルスは見た目のとおりシンプルでクラシックなザックで、ノースフェイスの中では廉価なほうっていうかガチアルパインじゃないほうの旅行ザックラインである。バックパッカーの兄ちゃんがよく持ってる気がする。実は使い始めたときの印象はあまり良くなくて、フィット感もイマイチだしやっちゃったかなーとか思ってたんだけど、使ってるうちに慣れた。
何も同じのにしなくてもいいじゃん、とも思うんだけど、わりとこのクラシックな面構えが好きなのである。45では安かったからオレンジにしたんだけど、黒だったら仕事でも出張とかで使えて便利だなと思ってたのと、あとやっぱりそこそこ安いのがでかい。
自分でもまったくそうと意識したことが無かったんだけど、俺はシンプルでクラシックな道具が好きなようで、自転車はクロモリだし、乗ってた(今もあるけど)オートバイはSRだし、登山靴は革の軽登山靴だし、中学生の時に買った着火装置すらないプリムスのストーブを今でも使っているし、どうにもただのナイフ一本をあれにもこれにも融通利かすみたいな世界観が好きなもんで気がついたらこういうセレクトばかりになっている。
ハイテクものも好きなんだけど、仲の良い山仲間にマスプロダクトの申し子、歩くモノマガジン、常に新製品をゲットみたいなやつがいて、話をしているとどーも俺はその路線じゃないなとか思うことはある。
写真は左から先日底が抜けたグレゴリー(28L)、テルス35(Lサイズは38L)、トランスアルパイン30(30L)。
表記容量は近いけどドイターは縦が無いので長物持つとわりとカツカツ、テルスは35よりもっと入る感じがする。結局自分の手持ちと似たようなの買ってる感はある。
全面にジッパーでフルオープンできるポケットが付いて、ここに軽めのシャツくらいなら気楽に突っ込んでおけるようになっている。レインカバーも以前のモデルではサイドポケットの下にあったんだけど、新モデルではこの場所に移っている。
そのかわり、テルスの特徴だった前面から2重のジッパーを開けると直接中身にアクセスできる前室みたいなのが無くなって、中身は出せなくなった。ちょっと残念。
またそのかわりというわけじゃないけど上部の絞り口は改善されていて、2つある引き手をビーっと引っ張れば開放できる、逆にひもを引っ張れば閉まるタイプの今風のコードロッカーに変わっていて、開け締めの使い勝手はとても良い。
あと、テルス35は45と違って1気室である。1気室か2気室かは好みの問題だからどっちが良いというのは無いけど、どうしても2気室がいい人は要注意だ。
ちなみに元々持ってるオレンジ色のテルス45は、下部ジッパーがあって、ヒモで引っ掛けるタイプの簡易的な間仕切りでなんとなく2層にできる感じになっている。
写真は西武秩父駅の祭の湯のロッカーで、このサイズのロッカーにピッタリ入るのはちょっと嬉しい(45だと入らない)。
ということで、立て続けにリュック買っちゃったけど、ガンガン使ってかつ10年単位の長い付き合いになるだろうと思う。テルスは生地が厚手で、メッシュやスポンジ部分が無くて重いけど、丈夫で長持ちしそうな雰囲気があっていい。
肝心の背負い心地は……今まで使ってたテルスといっしょ。慣れ親しんでいて新しいザック買った感じがあまりない。悪くないです。
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