そういや、秩父には年に2、3回は行ってるけど武甲山に登ったことないや。武甲山へ行こう、そうしよう。
とりあえず始発の地下鉄で都内を抜けて、西武線に乗り換えて飯能へ向かう。西武は特急代割安だけど、ケチなのであまりレッドアロー乗ったことない。
写真に写っているのは先日ポチる寸前まで行って諦めたけど、ヤフオクで割安なのを見つけて結局ポチッた新しいザックである。35Lいっぱいに入ってるけどザックの使い勝手を試すためにフル装備と水がいっぱい入ってる。ストーブから鍋から色々入ってるけど本当は特に必要はありません。
横瀬着いた。よこせじゃなくてよこぜだということを忘れがち。
登山客は1人2人だけでそれほど人はいなさそう。写真に写っているのはほとんどがこれから池袋に向かう特急を待っている人たちでした。日曜日だしね。
天気予報、曇マーク出てたけど青い空が見えて良かった。
改めて、武甲山の「秩父の誇り」感はすごい。このあたり一帯どこからでも見えるもんな。
反面、いつ見ても山の北面半分無くなってしまった顔が痛々しくもあります。既に山頂付近まで石灰岩層を削りきってしまいこれより低くなることはないとなんかのニュースでは見たけれど、通るたびにそのうち山ごと無くなっちゃうんじゃないかという心配をしてしまいます。
この日も日曜日だけど時折ドーンと発破の音が聞こえていた。
武甲山の表参道登山口までは1時間強車道を歩く。アクセスが良くないし途中は工業地帯なのでマイカーかタクシー利用の人が多いという。
でも、多くの特に男子は要塞のような工場萌えであるので、武甲山と巨大なプラントが並ぶ絵など撮りながら歩くひとが多いんじゃないかと思う。武甲山と言えば日本を代表する石灰岩の産地であるので、日本を代表する工場がたくさんだ。お勤めの皆様お疲れ様です。
社会人になったばかりのころ、新卒で入った会社で最初に配属された部署の仕事で、全国に拠点があるセメント屋さんのお客さんがいた。その頃なんとなくしかわかってなかったんだけど、横瀬がかなりの重要拠点だったらしく、何度かここに来たことがある。それ以来か。
ダイヤルアップで全国100拠点くらいのネットワークを構築するというお仕事で、新人だったからお前ルーター100個自分で設定して全国に発送しておいてくれ、みたいなことを営業のおっちゃんに命ぜられたのだけれど、横瀬は超重要拠点なのでなんかあったらヤバイということでパソコン持ってスーツに革靴で来てました。懐かしい。
一面石灰にまみれた坂道は要塞感すごい。ここをてくてくと歩いていく。
一箇所、気になって足を止めてしまったところ。
あちこち縦横無尽にコンベアが繋がってるんだけど、どうもあのコンベア行き先がおかしい。なんで工場から外れて山に突っ込んでんの?と思ってよく見たら山に穴が空いていてどこかその向こうへ向かっている。
うおおお!すげー気になる!!基地感あって冒険心くすぐられたので写真撮っておいた。帰ったらあとでググって調べてみよう。どうなってるんだろうあれ。
<#帰ってから調べた>
輸送|武甲鉱業株式会社
武甲鉱業は、明日に向かって環境との調和をはかり、豊かな社会づくりに貢献します。
自然環境保護と輸送費低減の問題を同時に解決するためにつくられたのが、武甲鉱山と太平洋セメント社埼玉工場を結ぶわが国最長級の地中式長距離ベルトコンベヤ(Y ルート)です。あれ、全長23.4kmのルートを通って日高市の工場まで直接材料届けてるんだって!!
総延長23.4km、その97% を地下に設置、5 地点に積換所を設け、スチールコードベルトコンベヤ6 基を繋いだもので、各所に集塵機やサイレンサ、監視カメラや通信網を配置し、光ファイバーケーブルで鉱山側中央制御室から集中制御しています。
うおおおおお!!!!すっげーーーーー!!!!!
工業すげえ!!!
登山口に着いても、まだまだ車が走れる林道が続く。地図を見ると既に山頂までの距離の半分を超えている。話には聞いてたけど、表参道からの武甲山は半分が車道歩きである。
五十まであるみたいだけどさくさく数が進んでいくので退屈しなくてよい。
道はよくしまった歩道でとても歩きやすく週末ハイキングに最適だと思うんけど、杉林の上り坂がわりと延々続くんで歩く慣れてない人にはけっこうキツいんじゃないかとも思います。
滝のヨコには山頂トイレ用のペットボトル水ボッカをお願いするコーナーがあるんだけど、冬でトイレ閉鎖だからつーことでペットボトルは置いてなかった。
表参道唯一の途中休憩場所で、「ここまで来ればあと50分!がんばって!」とある。どうやらクルマ組の人々に追いついたようで、ここまでほとんど誰とも会わなかったのに一気に人が増えました。
まだほとんど運動していない気がするのでそのまんま通り抜けるが、たくさんの先行者につっかえたのでのんびりハイキングに切り替える。かなーり年配の方が多く、今まで見たことのないくらいの平均年齢(想定)になっていた。急かしたわけじゃないけどちょいちょい道を譲ってもらって先に進みます。こういう時、「速いね-!」「若い人は元気だねー!」と決まって声を掛けてもらうので、40なんてヒヨッコなんだなあって思う。
この先採石場です、と書かれているのを見ると、自然と戯れに来ているけどこの裏面は産業とテクノロジーの世界なんだよな、と色々考えさせられる山である。
コースタイムは2時間10分とあったけど、平均的な青年の足なら1時間20分ってところかな?
お賽銭を投げてお参りしました。
こんなでかい道路にトラックがここまで来るんだもんなあ。山ってすげえなあと思うと同時に人間ってすげえなあとも思う。
かつての山頂は既に消失していて、元々の山頂より30mちょっと低くなっているらしい。柵のすぐ足元は採掘場の現場である。
ガスってて残念ながら北関東の山々までは見えないけれど、晴れて良かった。
空気が澄んでいるときは浅間山や赤城山がよく見えるようです。ちょうど真ん中あたりが赤城山の方角だね。
東京の西側にある地元から城東に引っ越したら、荒川つながりで逆に秩父が身近になったんだけど秩父ってなかなかいい街だなって思う。コンパクトだけど一定のボリュームがあって、都心にも近いけど地方の文化もある。東京に出るにはちと遠いけど、「東京」と言うには嘘っぽいし、「地元の街」って言えるほど地方都市の色があるわけでもないベッドタウンで育った身ととしてはちょっと羨ましいところもあるね。
足元にひときわ大きく、俺が昔仕事で行ったことがあるセメント会社のプラントが見える。
武甲山をレポったブログをいくつか読んでてことごとく「『あの花』のあの橋が見える~」って書いてあるのを見たんだけど、あそこに見えてるのはめんまが立ってる秩父橋じゃなくて一個上にある秩父公園橋だぞ。秩父橋はこの写真のもうちょい右にありもっと小さい。
あそこ、サイクリングで誰でも気軽に自走で行ける山の頂上としては本当にいいところだなと思っててお気に入りの場所である。
両神山かっこいいよね。こうしてみると行きたくなる。どうせ行くなら裏手の八丁尾根がいい、でもそっちはクルマでかなり走らないと行けない、みたいなことを言ってて結局一度も行ったことないので、まずは表参道で良いので行こうと思う。来週は中央アルプスに行くので、来月かな。
ザック試したくてラーメンと装備一式持ってたけど、結局パンとおにぎりだけで先に進むことにしました。
あまりガッツリ料理する雰囲気じゃなかったのと、ひとりで面倒だったのと、早く降りて珍達そば食べようと思ったからです。
補給したらそそくさと下山開始。
特別面白い何かがあるというわけではないけど、明るい日がさす道に、奥秩父、奥多摩の山々の景色が見える。正面には両神山、左手には奥多摩の裏手の尾根。
身近な奥多摩だけど、あの稜線はなかなか足が伸びない。宿題がたくさんあるな。
その先は開けていて何もなく、採石場のトラック道の向こうに秩父の街がよく見えていた。
滝と落ち葉が美しいですね。滝の上の方は氷爆になっている。暖冬でまったく雪もないけどやっぱり寒いんだな。
でも、運動量もほどほどだし歩きやすいのであまり長く感じずに軽快に歩けた。
ソフトクリームとあったので季節を忘れて店内へ。
お客さんは俺ひとり、愛想のいいお父さんが暖まっていってよと声をかけてくれた。
ソフトクリームは残念ながら無かった。冬だもんな。
代わりに、手作りカップアイスを頼んだ。お父さんがお茶とお新香を出してくれました。
この建物すごいですねと言ったら、別の場所から全部バラして自分たちで2階だけを移築したんだそうな。お父さんとなんだかんだ長話していたら電車の時間が怪しかったのでアイスはそのままもらって出発。
アイスはすごく固くて結局1時間後に駅で食べた。
来るたび毎度ノーマル珍達そばを頼んでしまうので、今回はみそ珍達そばにしてみた。
俺は夏一日4リットルとか水を飲むことがあり、北アルプスで水を切らして死にそ-になったことなどがあるため冬でもわりとたくさん水を持っている。今日もトレーニングを兼ねてプラティパスに1.5L、飲む用のポカリ900mlを持ってたんだけど、いずれもフタすら開けずにそのまま持って帰る。来週飲もうっと。
写真は朝、家の前のファミマで起きがけのコーヒーのつもりで買ったボス。結局、ポケットにずっと入っててこれ1本だった。
自転車で来るとだいたいこのラックの一番左に駐めてる。
時間もあるし、いまだ正月気分なのですげーゆっくりだらだらする。今年入って3週間で既にスーパー銭湯的な温泉施設に来るの4回目だ。最近、雅楽の湯にハマってからすべてが雅楽の湯基準になってしまい、その感覚で行くとハードルが上がりすぎです。
寝湯で日が暮れるまで寝ながら風呂入って、この日は食事処でビール。
ああ、超チープハイカー&ライダーの俺にはあるまじき行為。いい歳なんだからこれくらいいいじゃないかと自分に言い聞かせつつ、2月からはまた1日2,000円ツアーだな。
祭の湯は西武新宿駅の温泉施設なんでどうしても広くはないし割高感もあるのだけれど、空いてさえいれば圧倒的に気楽なのが魅力である。オープンしてもうすぐ2年?なんだかんだ言いつつもこの2年で6、7回来ている気がする。このグダグダしたしょーもない時間を過ごした後、そのままここから電車に乗って帰れるのが良い。
お約束の安田屋のみそ焼きをお土産に買って、19:55の各駅停車で帰宅。飯能で電車が遅れて3時間くらいの各停旅。
いい一日だった。
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