デカトロンは最高「の」チープかもしれない

良い意味でチープって、あなたそれ「リーズナブル」って言うのよ、最近ならプチプラとかって言うの流行ってんでしょ
てまあ、そう言わずに聞いてくれ。意図的にそう書いたんだ。



初デカトロン(Decathlon)着いた。
遅ればせながら最近はじめてデカトロンという世界最大のスポーツ用品店のことを知り、ECを見ただけで興奮しているのである。山用品も自転車用品もスポーツ用品もあるし、すごく魅力的なプライスが付いている。趣味としても、ECに関わる仕事をしている者としても無視できない破壊力を感じる。実際に試すしかないのだ。

とはいえ、服や靴を買う用事は今無かったので、話題になっていて、使いみちがあって、プライスがすごい商品を5点ほど頼んだ。



これら

・デカトロンの代名詞(らしい)、ケシュアの350円リュック
・自転車乗りに話題のコンパクトパック、10Lと20L
・水筒、400mlの魔法瓶とプラティパス・ホーサーぽいやつ

5点、しめて4,000円ちょっと。送料無料。黒船か、日本のスポーツ用品店を焼け野原にする気か。まあ、モノを実際に見てみないとわからない、さっそく見てみよう。フランスの会社ってことで「カルフールのリベンジ」なんて言われてるらしいが、安かろう悪かろうのクオリティじゃ意味ないしな。



◆発送

注文したらすぐ注文確認、半日ほどで発送連絡が来て2日くらいで着いた。
※うっかり開けちゃってから写真撮ってる、開いてるのはそのせいです。
本格的に日本進出を控えているということで国内在庫の発送だし、当然国内ECと何ら変わらないし国外スポーツ用品店とかAliExpressでいつ届くのかなみたいなことは全くない。きれいな段ボール梱包、佐川で配送。なんら問題なし。


◆ケシュア(Quechua)のNH100 10L(350円リュック)

ニュース等でも話題になっている驚異の350円リュック。デカトロンの挨拶代わりとも言える看板商品らしい。ちなみに宣伝目的の特別価格ではなく、ずっとこの値段だし本国含む海外でもこの値段らしい。サイズは10Lなので子どもならちょうどいいし、大人ならちょい外出程度のサイズなんだけど、大人でも子どもでも破綻がなく使用できるデザインに感心する。

そして何より、このきれいな色!!
見てくれは最近の高品質な100均商品、300円ショップで見かけても不思議ではない立て付けではあるんだけども、なんせ100円ショップには並ばなそうなエスプリの効いた色使いがすばらしい。安っぽさが無いと言えば嘘になるんだけど、そんなの別にいいやって思わせるキュートさがたまらない。

肝心の品質なんだけど、結論から言うとまじで何の問題もない。軽量で無駄がなくて良いリュックである。

ただの荷室と、外にポケットひとつ。無駄なものは何もない。何も無いんだけど、調節しやすいベルトに、さらにベルト下部にループが付いていたり、手持ち用のループもあったりと最低限の中でとても良く考えられた真面目な製品だと思う。



なぜ350円なのか?ということについては、はっきり言ってあまり疑問や驚きも感じない。というのは、正直にはっきり言って「350円でも不思議では無い」作りだからだ。

生地の厚みや素材感はぎり300円ショップに並んでいてもおかしくないし、切りっぱなし!タグは外に付けっぱなし!ミシン一発の工業製品である。
デカトロンのサイトで誰かが「品質感のイメージは良くてGU以上、ユニクロ以下」と書いていたけど言い得て妙なコメントだと思う。

しかし、だ。上にも書いたとおり、製品としてのデザインがとても強い。小洒落た見た目もそうだし、削れるところを削り、必要な機能を付けるという真剣な商品開発の姿勢が伝わってくるのがいい。これは真面目な商品だ。
フランス人はあまり洋服にお金を掛けないとはよく聞くが、こういうことなのかって思っちゃう。

はっきり言ってチープなんだけど、心が貧しくない感じがよい。大量生産の工業品だし、家具で言うところのイケア的なあれなんだろうけど、きちんと研究して良いものを届けようとしている印象を受ける。なるほど、こういうことか。よくわかった。だから、彼らはこの350円リュックをキラーコンテンツにしているんだ。



◆ULTRALITEトレッキングバックパック 10L&20L
軽量折りたたみバックパック。写真の真ん中の2つである。

自転車乗りの俺はこの手の便利袋の出番がめちゃくちゃ多くて、鉄板最強軽量パックであるSEA TO SUMMITのウルトラシルデイパックに落ち着いて日々使い倒している。
なので実は今必要ではなかったんだけど、安い・話題性がある・邪魔にも無駄にもならない(スタッフサック代わりにもなるし、自転車積みっぱなしでも良い)という理由で10Lと20Lの2つを買った。

比較のため並べてあるのは、写真の一番左がそのウルトラシルデイパックで、一番右はライペンのライズパック20。10Lの小さい方はウルトラシル並に小さい。ライズパックについてはどちらかと言うとちゃんとしたザックをテントの生地で作ってみました的な製品なのであまり比較にはならないけど、20Lのほうもライズパックよりはずっと小さい。



展開したところ。

容量は20Lとウルトラシルが同じくらいか。ウルトラシルデイパックも公称20Lなのでだいたいそんな感覚である(10Lと同じくらいに見えるけど、ウルトラシルは奥行きがあって結構入るのだ)。

10Lは普通のリュック、20Lはロールアップして使う防水タイプである。SEA TOにも同じ形状のウルトラシルDRYデイパックというのがあって比較するならそっちだと思うんだけど、ちょっと高いので持ってはいない(ウルトラシルデイパックが3,500円、DRYデイパックが5,800円くらい)。

使い勝手や機能は全然なんら問題ないというか、SEA TOと変わらん。さすがにお値段10倍の差があるので生地のしっかり感や容量あたり重量など使い勝手はウルトラシルデイパックに軍配が上がるけど、ロードバイクでちょっとお土産買いたくなったとか、テントサイトで風呂行きたくなったとかそんな用途ならこの290円のでも十分だと思う。そう、「290円」なのだ。クッソ安い。

ていうかSEA TO SUMMITウルトラシルデイパックの3,500円というプライスだって実用性や活躍度を考えてみればその時点ですでにかなりお買い得な商品だと思っている。10Lと20Lどっちがいいか迷ったら両方買ってしまえ、両方合わせて1,280円だ。なんだこりゃ。



◆ステンレスボトル(0.4L)

左の水色っぽいやつのほう。右に並んでいるのはモンベルアルパインボトル(0.9L)。

ごく普通の魔法瓶なのでサーモス的な何か持っているなら特に買う必要はないけど、990円でとてもお買い得。他に0.7Lもあるし、350mlのマグボトルもあるし、大型のも売ってる。もれなく全部安い。

ちょうど、ボトル一本分のサーモスがあれば冬の日帰り低山にちょうどいいし、ビアンキのボトルケージに入れるのにちょうどいい(色的な意味で)なあ、ということで頼んでみた。
何の変哲もないボトルだけど、6時間76℃キープということでなかなかのハイスペックモデルだ。モンベルアルパインボトルと同じ六角形状でグローブしていても開けやすいバルブになっている。



◆プラティパスのビッグジップっぽい何か(2L)

プラティパスのビッグジップがずっと欲しかったんだけど、あまりにもクソ高い(5,000円以上する)ってことで、いくら命を預かる山道具っつったってただのビニール水筒に5,000円も出せるかい!○ッタクリちゃうんけ訴訟!!と思ってたわけですよ。

そんなわけで、ビッグジップは持っていないので横に並んでいるのはただのプラティパス水筒+ホースの組み合わせです。

このビッグジップってやつがなぜ欲しかったかと言うと、

・プラティパスは一度使うと洗ったり干したりがめんどうくさい(なかなか乾かない)
・ジッパーでフルオープンできるから給水もメンテも楽そう

とかあるんだけど、このプラティパスもどき(ごめん、でもたぶんそうだ)は1,480円。本家の1/3以下のお値段。買った。

実際着いてチェックしてみると、本家本元のプラティパスよりは幾分チャチというか、パーツの一個一個が薄手軽量な感じでプラティパスのような肉厚高剛性感は無い。山の給水は一歩間違って漏れてたりすると大変なことになる(俺自身も死にそうになった経験ある)ので絶対これに交代できるとは思わないけど、まあ大体はこれで十分な気がする。ホースの先端はビッグジップに付いているのと同様、ただ噛むだけじゃなくてひねって止水できるタイプになっており、どう考えてもビッグジップを研究したパク……もとい類似製品だと思われます。

まだ服や靴は試してないけど、今度フリースとかトレランシューズも買ってみたい。
総じて、「とても良心的」「真剣にコストパフォーマンスの良いものを研究開発している」「ほどほど性能を多くのファミリーへ」という理念的なものが商品の背景に見えて好印象。少なくとも、昨今Amazonのマケプレに溢れている有象無象とは一線を画しているのは確かだ。

コンセプトが明確だし、実際に「これでいい」シーンがたくさんあるんじゃないかなって思う。国内でもアルペンやワークマンあたりが同じセグメントでしのぎを削っていると思うんだけど、彼らからしたらそりゃ驚異だよなあという印象を受ける。

実際のところ、アウトドアブームのたびに「めっちゃオーバースペック」なギアが大量に溢れる光景を何度も見てきたわけじゃないですか、我々。90年代にノースやパタゴニアが溢れ、最近はアークテリクスやホグロフスが溢れ、そのたびに「これくらいならユニクロでいけるぞ」とかそういう話題が盛り上がったりしてさ。

冬の奥多摩とか行くと、モンブランにでも登るんですか!?みたいなスカルパやスポルティバのガッチガチの冬靴フル装備で山へ向かうおじさんがたくさんいて、慣らしなのかな?訓練なのかな?でもそんな風にも見えんな、ザックもピッカピカだし、みたいなことってあるじゃないですか。

いやそりゃね、山の道具(自転車も)はちゃんとしたものじゃなきゃだめだ、初めから良いものを揃えるべし、山を舐めるな、本物は違う的な物事やシーンっていうのはいくらでもあるし、そうでなきゃならないこともたくさんあると思うんだよ。
業界的にも、利鞘の高い高機能品を売っていかなきゃいけないっていうのもあるよ。デフレはだめだし、黒船も怖いよ。

でもね、本来近所の野山やスポーツってそういうシーンばっかりじゃないじゃん。間口が広くて、誰も拒まず、子どもから大人まで気軽に受け入れる、そうであるべきなことって多いじゃないですか。

デカトロンの格安リュックはチープさはあるけれども、そうやってより多くの人を自然に向かわせたいという理念みたいなものを感じました。
「あの商品がお買い得!」ではなくて、意志のあるチープさ、っていう意味で、最高のチープと書いた次第(最高にチープ、ではない)。

Decathlon(デカトロン) 日本公式オンラインストア
デカトロンオンラインストアは、フランスに...

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