ラーメンとブログのこと

ブログでも、現実社会でもすっかり言及することが無くなったし、かつてほど情熱を持ってそれに臨むことは少なくなったけれど、よくいる多数のブロガーのように、人並みの日本男子のように、ラーメンが好きだ。

早稲田の有名店、らぁ麺やまぐち。鶏そば780円。
清潔な店内に、キリッとした清廉な鶏ベースのしょうゆ。とてもうまい。

tabelog.com

女性にも喜ばれるラーメンだろう。油や変わり種出汁のインパクトでごり押すタイプのお店ではない。丁寧なスープに、チャーシューも美味しい。薬味も絶妙。麺はツルコシなアルデンテ状態で出てくる。自然で隙が無い。素晴らしい。

ただま、文句なくうまいんだけど、ふつうの男性はお腹いっぱいにはならないかもしれないなあ。大食い*1の俺はロースト豚丼セット1,000円(こちらもすごく美味しい)+ラーメン替え玉で計1,100円。
今日は最初から美味しいラーメンを食べに行くという目的で来たから特別だけど、普通に考えたらかなりのブルジョワランチだ。

これでラーメン780円は安いけれど、日常的なランチ要件基準で考えた場合、このタイプのお店は「高級ラーメン」にカテゴライズされると思っている。

 

ところで、ラーメンが好きというより、大好き、マニア、ラーメン馬鹿と言われてもおかしくないラーメンライフを送ってきた自覚はある。

子どものころからラーメンが好きで、ラーメン屋めぐりをするようになったのは今から20年ちょい前の高校生だったころだから90年台前半、とんこつ・背脂ブームだったころだった。当時まだ元気だった環七のなんでんかんでんとか、秋葉原のじゃんがらまで電車や兄の車に乗っていったな。ホープ軒とか、大勝軒とか、家系とか。

インターネットに触るようになると、ラーメンホームページを作ったりした。「古参のラーメンブロガー」ではない。htmlでフレームとテーブル切ってFTPでしこしこアップしていたころの話だ。むしろ、ブログブームが来て、その終わりの頃には「ラーメン語り」には意図的に距離を置き始めていたような気がする。きっと、同じような人多いんじゃないかな。

ラーメンに限った話じゃないけど、「その時話題になるもの」と、「自分にとって大切になるもの」はちょっと異なる。

ラーメン屋めぐりという行動自体が新鮮な学生や新入社員の頃は、話題の発信源をチェックしてウンチクを語るというスタイル自体が楽しかったのだけれど、そのうち、自分にとってお気に入りのお店を見つけたり、足繁く通えるお店ができたり、自然体で居心地や使い勝手がいいお店があるオトナのほうが羨ましく、素敵なことに見えてくる。

今でも新店をチェックしたり、出先でその土地のラーメン屋さんに行ったりってことは好き好んでやってるし、それは趣味としてとても楽しい。10代20代の若者がワクワクしながら友達と美味しいかな?美味しいね!って話すのを見るのも微笑ましくていいなって思う。

でも、話題店の列に並んでいるラーメンブロガーのウンチクが耳に入ってうんざりしたり、味の濃いトリッキーなラーメンに飽きてしまったり、明らかに「あぁ、やばいな、チョーシ乗っちゃってんな」ってわかる若い店員が若いカップルに偏りすぎな客層に不遜な接客をするラーメン屋に入って案の定1年後に潰れてしまう光景を何度も目にしたり、某ラーメン評論家と某ラーメンの神の互助会グループが仕組んだ店が地元でロクデモナイ振る舞いをしてモメたり、まあ、それは極端な思い出だけど、そういうヒット・アンド・アウェイなやり取りを見ていると、「B級ほげほげ」にも矜持が必要なのだ、ということを痛感する。

※あと、冒頭チラッと「高級ラーメン」っていう言葉を使ったけど、ハイクオリティならいいっていうのともまた違うベクトルの満足度ってあるんだよね。「そりゃ、その値段出せばうまくなきゃ困るだろう」っていうお店もあるもんね。いや、ビンボー発想として高級志向を否定するとかそんなのじゃなくて、需要と共有が合っていないというか、「この環境なら普段使いが求められるだろうにな」みたいなやつね(評論家みたいなこと言ってるけど、自分の仕事とかでもそういうことよくあるね……)。

新旧交代栄枯盛衰の激しい業界を見ていると、ブームの構造とか、生き残るお店の理由とか、お店を訪れる客の側としても、それを趣味として長く楽しむ秘訣とか、そういうものが見えてくるかもしんない。

そんなこんなで、俺は外でラーメンの話をあまりしなくなった。
「あの頃」のラーメン仲間は同士だったけれど、ラーメンをわざわざ「情報として消化」するのがとても嫌で、やはり、自然と離れていった。
でも、今ももちろんラーメンは大好きだ。食べ過ぎたら嫌になるけど、良い付き合い方を知っていれば、きっとずっと長く付き合えるんだと思う。
それがわかったのが、オトナになったっていうことなのかもしんない。

 

この記事は思いつきで書いたけど、たぶん、「ラーメン」を他のものに置き換えてみてもしっくりハマることがたくさんありそうな気がした。
「居酒屋」とか「バー」なら当たり前のように当てはまるだろうし、「映画」とか「ロックバンド」とか、案外「クルマ」「自転車」もそうかもしれないな。

 

 

 

 久しぶりに気が向いたので、久しぶりに食べたものの話題も書いていこうかなって思う。 

ベタベタだけど、栄屋ミルクホールのようなじいさんになりたい。

 

 

*1:胃にちょっとした個性があって毎年確実に健康診断で引っかかるから毎年はじめから胃カメラになってるんだけど、お医者さんに「胃が伸びる体質でしょ」って言われる。体質であって胃下垂とか異常ではないらしい。ギャル曽根みたいなやつだ。

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