大魔境だった

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息子と2人で新大魔境観てきた。


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新大魔境、実に忠実な大魔境だった。

ドラえもん世界において、「ドラミちゃんが助けに来る」オチと双璧を成す「それがアリならなんでもアリじゃんかよ!」とすこしふしぎ少年少女たちに30数年に渡りツッコまれ続けてきたあのラストもあのまんま。
歴史改変はタイムパトロールに捕まらないのか?なんていうお約束のツッコミも野暮というものだ。

やっぱり魔界、鉄人兵団で妙な手の入れ方をして悪評を買ったことの反省点で「今回はそのまんまでいこう」みたいな話になったのだろうか。

正直に素直に、新ドラ映画の中で最も良い出来だった。泣いた。
今までのリメイク5作の中でもダントツの完成度だろう。


ちょっと脱線して新魔界大冒険と新鉄人兵団について書く。

俺は小学1年生だった1984年3月以来30年間、一貫してドラえもん映画の中では魔界大冒険がNo1だと思っている。あれは俺の原風景のひとつと言ってもいい。新魔界大冒険もなかなかがんばっていたけれど、でも、リメイクされた部分がちょっと許せなかった。鉄人兵団もそうだ。

簡単に言うと、魔界大冒険についてはキャラクターの解釈の問題(特にジャイアンとのび太の関係)があって受け付けられなかった。一番わかりやすく最も許せなかったシーンは、最後に銀の矢を投げたのがジャイアンではなくのび太だったことだ。今でも実家に84年当時のパンフレットが残ってるけど、見開きで「ジャイアン、お前がエースだ!」と書いてある。そういうことだ。
新魔界大冒険も原作の力健在でとても面白くはあったんだけど、いわゆる「劇場版ジャイアン」が登場しなくなっていた。というより、登場シーンがカットされて普段のジャイアンも徹底的に骨抜きにされていて驚いた。スネ夫も同様だったと思う。
その代わり、ほとんどのシーンがのび太視点になり、「普段ダメないじめられっ子ののび太ががんばって大活躍するドリーミングな話」みたいな仕立てになっていた。変更されていたのはほんの僅かだったけれど、確かにそのような印象に変わっていると思う。
現代のいじめ問題などが影響したのだろうか?ガキ大将は表現できず、弱い僕も活躍できるんだよ、みたいなアニメヒーローが自然だと思ったのだろうか?いずれにしても、なんだかどっちかというと「普通の少年がある日突然世界を救う」みたいな昨今のセカイ系風な味付けになっているように感じ、これってスタッフは原作をどういう風に解釈したのかな?と思った。

F先生が表現した子供たちの関係性っていうのは、ドライだけれど自然に役割分担ができていて信頼関係を築けている仲間達なんだと思う。自分自身高学年2人の子どもの親として、そのクラシックな仲間構造が現代の小学校の子供たちに当てはめてリアルと言えるのか、それはちょっと自信がない。
でも、F先生の作品のキャラクター表現の良い所(※A先生は違うぞ!)としては、のび太は非力だけれど勇気があって正しく、ジャイアンは乱暴だが力強くて頼りになるっていう、個性の住み分けと分担、お互いの信頼関係と共存、両立がきちんと描かれているところだと思うので、やっぱりね、その辺のキャラクターの見せ場を無くしちゃいかんと思うのよね。
普通のアニメ作品としては面白いんだけどね。なんか残念だったんだよね。
・・・っていうような意見も沢山見た気もするので、同じことを思った人がたくさんいるんだと思うけれども。

鉄人兵団についても似たようなことなんだけど、これはもう誰もが(たぶんスタッフも)思ってたことだと思うのであっさり書くと、「無理やり追加された新キャラが圧倒的に邪魔」ってことに尽きるんだよね。リメイクってことで営業上の都合とかもあるんだろうけど、あれは無いよね。「敵側世界の見方」が追加されたことで、ヒロインがたった一人で人間性に目覚め、悩んで消えていったっていう儚さが半減しちゃってるんだよね。だいたい、俺達にとってのザンダクロスは「モビルスーツ」であり、「百式」だったんだよな。あの無機質な存在感が良かったのに。


閑話休題。

で、新大魔境の話だった。

これは、最高だった。
何が最高だったのか考えてみたんだけど、まんま、本当にあのまんまで、時間とボリュームを増やしていましたね。
別にぜんっぜん、おっさんの懐古趣味とか、原作厨とかそういうのでは無いし、そういう考えには興味ないです。

だがしかし、結局のところ元のままで完成されていて、そのまんまが一番良かったっていう。
つまり、F先生は偉大。

というどうしようもない結論が導き出されたのでした。
実に良い80sだった。だいたい、今どき「魔境」とか言わないよな。
ノリが完全に川口浩探検隊とか、あーいうやつだよ。俺、当時まだ年中だったもんなぁ。

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